表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
912/1310

むかっていく

置物を拭いていたむつは、雑巾を片手に少し離れた所から、それらを眺めた。水晶や天使の形をしたオブジェ。兜から日本人形と多種多様に、所狭しと並べられている。どうにかして、整頓してあげたいものだが、これ以上置ける棚がない。箱に入っている物は、大きな物から順番に積み上げてあるが、いつからあるのか、すでに定かではない。


「開けるか…」


箱を見ていると中身が気になる。むつは雑巾を片手に、1番上の箱を下ろして中身を確かめ始める事にした。ほっておいても良いのだろうが、この機会に何が保管されているか把握しておいた方が良いとも思ったのだ。


むつは埃っぽい箱を雑巾で拭ってから開けると、中身は入っていなかった。


「…あれ?何でだろ…」


空箱をわざわざ取っておくような事をする人物は、よろず屋には居ない。紙袋でさえ使えそうでも、3ヶ月もして使わなかったら燃えるゴミとして処分しているのだから。


不思議に思いつつ、むつは箱に何か書かれていないかをひっくり返して見ている。貼ってある白い紙は埃でか、茶色くなってきているが、むつの字で日付と筆と書いてある。


「筆…筆?ねーちょっとーっ‼だーれーかーっ」


動くのが面倒なのか、むつは大きな声で叫んだ。すると、颯介も祐斗も山上もやってきた。むつが大きな声を出すから、何事かと思ったのだろう。


「どうした?」


「無くなってるの」


「何がですか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ