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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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むかっていく

本棚の外側を拭いて、むつは1冊ずつ手に取って、外に運び出していく。それに気付いた祐斗は、窓拭きを中断して手伝いにやってきた。


「…重たい物運ぶ時は言ってくれるんじゃなかったんですか?このくらいの事、出来ますから」


祐斗は何冊も手に持つと、すたすたと運び出していく。運動神経があまりよくなく、身体の線も細かった祐斗だが、袖をまくってある腕には筋肉がついてきて、少し太くなってきている。それを気付いたむつは、祐斗の腕を握って感触を確かめるように触っている。


「半年くらいでこんなに変わるんだ…それだけ、祐斗が頑張ったって事ね。凄いっ」


くすくすと笑いむつは、祐斗に本を運び出して貰うのを任せて、空いた棚から順に拭いていく。


「本は出したままでいいですか?」


「うん。あとで乾拭きしてしまうから…その時はまたお願いね」


「ちゃんと呼んでくださいよ」


頼もしく祐斗が言ってくれたのが嬉しいのか、むつはぱっと笑みを浮かべて素直に頷いた。


また倉庫に戻ったむつは、本棚を丁寧に丁寧に拭いて、雑巾をすすいだ。そして、次はよく分からない置物たちに取り掛かった。


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