表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
855/1310

たいみんぐ

西原がしどろもどろになっていると、晃は微笑みを口元には浮かべたまま、目が鋭さを帯びてきている。山上は、そんな晃の様子は見慣れているのか、タバコを吸い始めている。


「…むつさんを食事に誘いに来たんです。店も決めてないなら、手作りしてくれると言うものですから、お言葉に甘えようと」


「ほぉ…むつが、西原君の為に?料理を手作りすると?それで仲良く買い物か…」


ふぅんと言った晃は意外にも、目付きの鋭さをしまった。むつがねぇ…と呟いていた。


「そうか。仲良くやってるんだな」


「は、はい…」


「泣かせるなよ?」


「そ、それは勿論です」


「…山上さん?知ってたんですよね?むつと西原君が仲良くなってる事を。今夜一緒に過ごす事も」


「おう。俺が外堀埋めてたから…あっ‼」


「…むつ、拗ねてましたよ?湯野さんと祐斗君が狸寝入りして無視した事が許せないようでした」


「謝るの忘れてた…それに、アルバムの礼もまだ言ってなかったんだ」


「早めに言ってあげてくださいよ」


晃は何の話なのか分からない様子で、山上と西原の会話を聞いている。


「見せてやろうか?むつがな、アルバムを作ってくれたんだぞ、ほれ」


文庫本サイズの本の形になっているアルバムを、ジャケットのポケットから取り出した山上は、テーブルの上に置いた。


「へぇ…相変わらず写真撮ってるんですね」


「えぇ。今日は知り合いの写真屋さんからお古だけどってカメラ貰ったって嬉しそうにしてましたよ」


晃と西原は、どんな写真がおさめられているのかと気になるようで、ページをめくっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ