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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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たいみんぐ

やけに匂いにこだわる西原を押し退けて、むつは再び冷蔵庫を開けた。西原も横から中を覗き込んでいる。


「…見事に物がねぇな」


「…あっ!!そっか…ほら、しばらく家にゆっくり居る事なかったから料理もしてないから買い物もしてないんだ」


「成る程な。買い物するか?」


「うーん…この中身じゃオムレツくらいしか出来ないもんね。しかも…卵、明後日までだから大きなオムレツになるわね」


「オムレツは決定か?それなら明日の朝とかにしてくれないか?か、分厚い卵焼きとか」


「ま、その時次第で…コート脱いだばっかで悪いけど荷物持ちに来てくれる?あと…ついでに…」


むつは戸棚を開けたりして、何がないか、少なくなってるかをチェックしている。それを待っている間に、西原はコートを着た。むつはリビングに来ると、棚にあるメモ帳にさらさらと買い物するものを書き込んでいる。


「これ。あ、買い物袋…」


メモした紙と布製の買い物袋を2枚、西原のコートのポケットに落としたむつは上着を取りに部屋に入って行った。上着のポケットに財布と携帯を突っ込んだむつが戻ってくるまでに、西原は何を買うのかとメモを見て、うわっと呟いた。醤油にみりん、酢など重たい物が多い。確実に荷物持ちとして見られていると分かっても、少しでも頼られてるんだと思うと西原は笑みを浮かべた。


「よし、行くよー?」


「はいはい」


「あ、エアコン入れてこ。帰ってきたら絶対に寒いもんね」


西原を先に玄関に向かわせて、むつは暖房を入れて、ぱたぱたと玄関に向かっていった。

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