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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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そんなひも

奥村の所を後にしたむつは、なるべく急いでよろず屋の事務所に戻ってきた。両手には紙袋。首からはカメラをぶら下げて。まるで、観光客かのような様相になっていた。走ったからか、息があがっていたが、事務所のドアを開ける時にはそれを気付かれないように無理矢理、落ち着かせていた。


そうっとドアを開けて見ると、事務所の中はしんっと静まっていた。それに誰も居ない。だが、電気はついているし鍵も開いていた。待ちくたびれて、帰ってしまったのかとむつは不安に思いながら、静かにドアを閉めて荷物を机に置いた。


そして、奥にあるソファーの方を見た。あっと驚いたむつだったが、ほんのりと笑みを浮かべた。向かいあって2つあるソファーの1つには、颯介と祐斗がそれぞれ端に座っている。もう1つの方には山上が。そして、何故か西原が座っている。4人とも、くぅくぅと寝息を立てている。


何故、西原が居るのかは分からないが、よろず屋の3人は連日の寝不足もあって、むつを待っている間に眠ってしまったのだろう。


起こそうかと悩んだむつだったが、首から下げているカメラをそっと撫でると、レンズのカバーを外した。そして、少し離れた所から、角度をかえて何度もシャッターをきった。かしゃかしゃと音がすれば起きるかと思ったが、誰も起きない。よほど、疲れているという事だろう。むつはロッカーと倉庫を兼用している所から毛布を引っ張り出してきて、4人にかけてやった。

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