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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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そんなひも

むつと奥村がそれぞれ準備をしている間に、1度居なくなったえびすが戻ってきた。


「本当に神様なんだ?」


自在に消えたり現れたりするえびすを見て、奥村はようやく信じる気になったように呟いた。


「何だと思ってたの?」


「風変わりなおじさん」


「まぁ…確かにそうだわな」


奥村は大きなバッグにカメラやレンズを詰め込んで、準備は万端なようだ。えびすの方も毘沙門天を呼び出せたのか、落ち着きなさげにおろおろとしている。


「さて、と…行ける?」


「おっけーっ。これ全部持ってくの?」


「荷物持ちお願いするわね」


大きなバッグを押し付けられたむつは、嫌とは言えずに頷いた。こんな事になった原因は自分が、えびすを拾ってきたからだと重々承知しているからだ。奥村は、えびすにはトレーナーを押し付けた。


「そんな格好じゃ目立ちすぎるわ。何かの撮影だと思われても困るし、着といてね」


「ある意味、撮影に行くんどけどね」


ぼそっとむつが呟いた言葉は、奥村にもえびすにも聞こえてはいなかったようだ。


「えびすさん?毘沙門天さんとはどこで待ち合わせなのかしら?」


「私の居る神社に…」


「場所は?」


奥村がえびすから場所を聞いている間、助手でしかないむつはポケットに突っ込んでいた携帯を取り出した。そして、手早くメッセージを山上に送った。少しだけ戻るのが遅くなりそう、だと。

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