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そんなひも
むつが戻ってくるまでの間、えびすは奥村に言われた通りに、プリンターから出てくる写真をせっせと取り出しては、机の上に置いていった。何故、神である自分が人の指示を受けているのか分からないとは思うが、何かを手伝える事は決して嫌ではなかった。
「あ、おっちゃん、これちょーだい?」
「…あげないわよ?」
「え?後で請求してくれるでしょ?」
「勿論。プリント代もきっちり貰うわよ」
「なら良かった。あ、えびす様…写真出しててくれたんだ。ありがとう」
「いや…うん…」
「もうちょいで印刷終わるから出てきたの、こっちに頂戴ね」
むつが、ぱっと嬉しそうな笑顔を見せて礼を言うと、まだ手伝わされるのかと思いはしたが、えびすは文句は言わずに素直に頷いた。
えびすが机に置いて写真を1枚ずつ確認して、むつは分けていっている。出来映えが良いのか、何だか嬉しそうなむつは鞄から色鉛筆も取り出した。
「むつちゃん、何人分の作るつもりなの?」
「んー?8人?9人?そのくらい」
「かなり多いわね…」
「遅いクリスマスプレゼントだからね」




