表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
795/1310

そんなひも

山上がくわえているタバコの灰が長くなり、落ちそうになっている。西原は灰皿を持ち上げて、その灰を受け止めてやってから苦笑いを浮かべた。


「…何だ、それ…まじでか?いや、待て待て。お前の見間違いだろ?どう見てもむつは…ま、まぁ…いいや。で、いつ見たんだ?旅行中は、朋枝さんかこさめちゃんかお前と過ごしてただろ?」


「その前です。戸井さんの所で、話をした帰りに宮前さんがタクシー乗り場まで送ったじゃないですか。で、俺はむつの鍵を届けに行って…」


「帰り際に、か?」


西原は溜め息と一緒に煙を吐き出した。その様子を見て、本当にそうだったんだと山上は思ったようだ。


「送りに行って別れ際にか…あのみやが?道端で?やるなぁ…」


余程意外なのだろう。山上は感心したように、やるなぁともう1度呟いてから、はっとしたように西原を見た。


「いや、見間違いだろ。あのみやがだぞ?あいつ、まぁまぁ硬派っていうか…そんな事するってよっぽどだぞ?まじで…あいつら…」


「だから、俺も焦ったんです。そのせいでかなり泣かせましたけど…結果的には距離が近くもなった気もしますけど」


「…よし、本人に聞こう」


「えぇっ!?だ…ど…どっちに!?」


「どっちが聞きやすい?」


「どっちも嫌ですよ。どっちも絶対にはぐらかしますって…」


「はぐらかしたら、そうって事だろ?否定しても…あいつら、たまーに嘘つくの上手いからな。特にみやは。だから、むつに聞いたら良いだろ?聞いてやろうか?」


「むつに聞くなら自分で聞きます」


「つーか、お前は告白しないのか?まぁ告白なんて歳じゃないかもしれないけどな」


とんっと灰を落とした西原は、それこそ苦々しく笑った。告白出来るなら、とっくの昔にしてると言いたかったが、西原は言葉を飲み込んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ