てがみ
京井の車でホテルまでやってきた4人は、それぞれ部屋の鍵を渡された。とりあえず、夕方までは寝ようとなったのだ。昼食も取っていないが、今はそれよりも睡眠だった。むつはすでに、後部座席で、祐斗と颯介に挟まれて少しせまそうにしながらも、こっくりこっくりと首を揺らしていた。
「むぅちゃんお疲れなんですね」
「…23日の夜から25日の朝方まで仕事でしたし。仮眠取ったにしても、あまり眠れなかったのかもしれませんね」
「また妖がらみのお仕事ですか?」
「えぇ、代行サンタしてました」
「催し物ですか?楽しそうですね」
あまり分かっていない京井は、祐斗の話を聞きながら、にこにことしていた。
「まぁ…楽しかったです」
「それで皆さんお疲れのご様子なんですね。夕方に起こしに行きますから、ゆっくりなさっててください」
「ふぁーい」
眠たそうなむつは手を上げて返事をしているが、すでに目はほとんど開いておらず、話を聞いていたかもよく分からない。だが、むつはちゃんと京井に礼を言って、おやすみなさいと言っていた。そういう事は、いくら眠くてもきちんと出来る。
部屋に入ったむつは、上着を脱いで椅子にかけ、シャツもズボンもストッキングも脱いだ。そして、縛っていた髪の毛もほどくと、清潔なシーツの張られているベッドにぼふっと倒れこんだ。適度に暖房の効いた部屋と、ほんのりと石鹸の香りのするシーツは柔らかく、あっという間に眠りを誘うものだった。枕に顔を押し付けて、ふぁふぁと欠伸をしてむつは目を閉じるととろとろと眠りについていった。




