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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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おてつだい

話をしながらだったからか、単純な作業でも飽きる事はなかったし思いの外、順調に進み終わった。


「終わったみたいだな」


「うん、ありがとう。みんなも終わったみたいね。ちょっと休んでて?まだ、やる事あるからそれ終わったら軽く夜食用意するね」


むつは西原からチェックリストを受け取って、チェックの入ってない名前とネームタグを確認した。そして、チェックリストを持って山上、祐斗と菜々、颯介の所を回っていく。


「…まだ何かあるのか?」


休んでてと言われても、むつが動き回っている以上は、ゆっくりもする気になれず西原はチェックリストを覗いた。


「うん。名前はあるけど、プレゼントが届いてないのもあるし。他のサンタさんの所に紛れちゃってるのかも。配送担当の人に連絡してくる」


すっかり仕事慣れしているのか、むつは入り口の近くにある黒電話を取って、ダイヤルを回した。そして、チェックリストの名前を読み上げて、何かやり取りをしている。


「…よし、届いてないのはすぐ届けてくれるって。で、こっちの、どこ行きか分からないのを持ってって貰うから…届いたらまたチェックして。祐斗、それ任せるから。菜々も手伝ってあげて。で、3人は休憩ね。あたしは夜食作るから」


「で、休憩した後は?」


山上は立ちっぱなしで疲れたのか、腰をひねってばきばきと鳴らした。


「配達区域を振り分けて、プレゼントも振り分ける。で、23時出発の4時終わりって感じかな?だから、先輩は配達途中に送るね」


「いや、最後まで付き合うよ。4時終わりなら、仮眠取れるし」


「…なら、無理しない程度に付き合って。ま、夜食食べたら寝よ?そろそろ、ってか今何時?」


むつは西原の手を取って、時計を見た。時刻はすでに朝の5時を回っている。


「5時…夜食っていうか、朝食ね…軽く食べてさっさと寝ないと…明日、今日だけど…ツラくなるわ。祐斗と菜々は終わったら、外にトナカイ居るから案内して貰って戻ってきてね」


むつは西原のコートを持つと、颯介と山上、西原を連れて城に戻って行った。朝の5時とは言っても、外に出ても明るさは来た時と何も変わっていない。時間も季節も関係なく、ずっと変わらない場所なのかもしれない。


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