表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
648/1310

とあるひのこと

浴衣に着替えて、ゆっくり水を飲みながらむつは少しぐったりとしていた。酒粕の風呂に長く入っていたせいか、思った以上に身体が暖まり、のぼせたようだった。だが、それは西原も同じだった。むつが上がってから、しばらくするまでは出るに出れず、湯につかっていた。そのせいで、なかなか汗が引かない。西原は、はぁと溜め息を漏らした。


ぐったりとしていた2人だったが、時間になったのかテーブルに次々と料理が並べられると、だんだんと元気を取り戻していった。西原の言った通り、一口、二口くらいの料理が数多く並んでいる。ここ最近は食の細かったむつだったが、色々な物を少しずつ食べられるからか楽しげだった。


「やばいなぁ…酒粕ってすげぇ」


「うん、美味しい。お肉にも魚にも合う」


最後にむつは抹茶のアイスも食べて、満足そうな顔をしていた。むつの幸せそうな顔を見て、西原もつられたように笑みを浮かべて見守っていた。


「満足出来たか?」


「とっても」


「なら、そろそろ行くか。ゆっくり行けば、丁度いいくらいの時間にはなってるはずだからな」


「うん。あ、着替えなきゃ」


「こっち見るなよ?」


「見ないわよ‼ばかっ」


しゅっと西原が帯をほどくと、むつは慌てて顔を背けた。だが、何でこんな風に照れなきゃいけないのかとむつは少し疑問を感じていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ