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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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とあるひのこと

「祐斗、どこ見てんだ?足か?」


「足ですね。3人とも、綺麗っすね」


「だな。むつはボリュームある感じだけど足首きゅってしてるし、朋枝さんは筋肉なくて子供っぽいし、こさめさんはすらっとしてしなやかだよなぁ」


祐斗と山上は、3人の後ろ姿を見ながら、こそこそと話をしている。祐斗にとっても、山上にとっても本当に目の保養だった。2人の会話を聞きながら、颯介は呆れたように笑っていた。冬四郎と篠田は、話題には入っていけずに困り顔をしていた。西原だけは、ぼんやりと3人を見ているようで、むつにだけ視線が行っていた。


山上の言うように、むつは足首が意外と細い。デニム生地のロングスカートは、タイトで下半身のラインがよく分かる。片方にだけ入ったスリットは膝上まであり、そこから覗く脹ら脛には筋肉がついていて、ヒールの少し高いブーティがよく似合っていた。それに左右に揺れている尻は誘っているかのようにも見える。尻の上にあるウエストはやはり、以前より細くなったような気がした。パーカーを着ているから分かりにくいが、大きな胸がより大きく見える。それに、何よりむつの艶やかで長い黒髪や、無邪気に笑う笑顔に西原は目を離せないでいた。


「西原君は、本当にむつさん好きなんだ?」


西原の視線を追うようにして、篠田はむつを見ると隣を歩く冬四郎に言った。冬四郎は、苦々しい顔をしたが微笑んで頷いた。


「…お兄ちゃんは大変だね」


「ほっといてください」


からかうように篠田が言うと、今度ははっきりと顔をしかめて冬四郎は不機嫌そうに呟いた。

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