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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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とあるひのこと

山上の隣には、むつに声をかけた男はむつとの兄でもある宮前晃が。その向かいには、やはり兄である宮前冬四郎と京井遥和と西原が座っている。


「座れ。後から話するじゃ面倒くさい」


びしっと指差され、むつはどこに座ろうかと考えた。スペースとしてあるのは、山上と晃の間だ。だが、いくら仲良い者たちばかりとは言えど、山上の前を通って真ん中に入って行くのは、失礼な気がした。むつが何に悩んでいるのか察した山上は、スペースを空けるように晃の方に寄った。スペースを開けられてしまうと、座らないわけにもいかず、むつは渋々腰を下ろした。山上がすぐ隣になると、晃は少しだけつまらなさそうな顔をした。


「…何でしょうか。むつは休業中です」


仕事の依頼。それも面倒くさい事になりそうな事が来るのだと確信していたむつは、引き受けるつもりはないとこれでも遠回しに言ったつもりだった。


「遥和さんは薄々気付いてると思うし、いちにぃはしろーちゃんから聞いてるかもしれないけど、私は能力が使えないの。だから、大変な仕事は無理。では、そういう事で…」


話は終わったとばかりに、むつが席を立とうとすると、やはり山上が引き留めた。再びソファーに座らされたむつは、少しだけむすっとしたような顔をしていた。


「そうじゃないから、最後まで聞け」


「…仕事の話、じゃないの?」


むつが聞くと、山上と晃の揃って頷いた。

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