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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あこがれとそうぐう

ハンカチから出てきたのは、クリスタルのマリア像と汚ならしくなった人の形に切った紙だった。


むつは先ず、紙を指差した。


「篠田さん。憑喪神の事件の時に、これ拾って持ち帰ったんですね?」


「え、えぇ…はい」


ばつが悪そうに視線をさ迷わせながらも、篠田は頷いた。


「これに、人の負の感情が貯まっていったんでしょうね。篠田さんの部屋には曰く付きな物も多くありますので、余計にそういった物が集まりやすくなったんだと思います」


むつは言葉を切ると、びっと人型を破った。篠田が残念そうに見ていた。


「負の感情は大きくなりやすいんです。そして、強いんです。これが元になって、彼女に影響を与えたんでしょうね」


むつは、クリスタルの彫刻を撫でた。ベールを被ったマリア像は、透明な輝きを帯びている。


「これはだいぶ古いようですね。きっと色々な人の手を渡ったのでしょう。こういう物は、人がすがる対象になりやすいので…沢山の負の感情にさらされて来たんでしょうね」


「それで、相互作用みたいな物で、霊として出るようになったって事ですか?」


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