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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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うんめいとは

昼を過ぎた頃、弁当の差し入れと段ボールを持ってやってきた京井は、意外と進んでいない部屋の片付けを見て溜め息を漏らした。


「山上さんはやる気ないてますし、むつは本読み始めたりで…ぜんっぜん進まないんすよ」


京井の作ってきたいなり寿司を頬張りながら、西原は文句を言っているがむつも山上も知らん顔している。予想通りなのか、京井は笑みを絶やさずに聞いている。


「遥和さんが来てくれたから進むって。大きい荷物なくなったら早いもん」


「…人任せか‼」


「えー?だって重たいもの運べない」


「そんな時だけ女の子かよ」


「…女の子として扱ってくれる人の前では女の子なだけですーっ‼」


頬を膨らませるむつの頬を西原がつつくと、ぷすっと空気が抜けたがむつは少し不機嫌そうだった。山上と京井は顔を見合わせ、やれやらといった感じだった。


「さて、むぅちゃん…私は何をしたら良いですか?時間がある限りはお手伝いしますからね」


「ありがとう。あのね、大きい荷物運んで欲しいの…冷蔵庫とレンジと棚とか。あ、ねぇ社長?やぱソファー捨てないとだよね…」


「あぁ、どうだろうな?向こうの部屋も広いけど…まぁ置いても大丈夫な気もするけどな。運んでみるか?このソファーってあれだろ?ベッドにもなるやつ」


山上は立ち上がり、ソファーの背もたれを押すと、きりきりきりと音がして背もたれがぱたんっと倒れて平らになった。


「部屋に置けなかったら…事務所に置くか。寝泊まりが楽になるしな」


「…事務所に寝泊まりなんてしないでよ」


「まぁあんまりしたくはないけどな。お前もたまに泊まってるだろ?部屋に置けなきゃ事務所行きな」


「部屋におぉきたぁい!!」


「…何だよ叫ぶなよ。キャラぶれてるぞ」


「あたし何キャラ?」


「…何だろうな?」

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