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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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うんめいとは

頭に当たったクッションを尻に敷き、山上は冷蔵庫の物を取りだしながら、むつ、むつと呼んだ。


「なぁ、むつ。お前、ふつーの女の子だよ。ちょっと不思議な力があっても、祐斗も湯野ちゃんもふつーの男の子だろ?だから、安心して西原と付き合えよ。彼氏ずーっと居ないだろ?」


「うん、そうだよね。だからって…先輩と付き合うのは…まぁ彼氏も3年くらい居ないけど」


「そんなにか!?つーか、西原と別れてからは彼氏居たりしたんだな?」


「そりゃあまぁ…続かなかったけど」


むつは着なくなっている服をごみ袋に、次々と入れていく。時折、真剣に悩んだりしているが、この機会にと思ったのか服の整理ははかどっている。だが、山上はクッションに座ったまま、あまり手を動かしてはいない。


「…彼氏、欲しくないのか?」


「たまーに欲しいなって思う。特に、寒くなってきたからか、最近はよく思う。けど、出会いがないし、モテない‼」


「理想が高いんじゃないか?」


「それはあるのかも。だってさ、あたしの周りって、社長もだけどみーんなあたしの事分かってくれてて優しいし、まぁ顔はあれだけど?」


「お前、男を顔で決めるのか?」


「まさか、まさか。でも…決め手って何かな?タイプもないのよねー好きになった人がタイプですってやつ」


「それが1番いいだろ。タイプとか決めちまうと、それしか見えなくなるもんな。ま、理想は大事だけど」


「そうよねぇ…恋か…難しいねぇ」


むつと山上が、そんなのんびりとした会話をしていると西原が買い物から戻ってきた。


「ただいま戻りましたーって山上さん。何にも進んでないじゃないですか」


「おう、おかえり。むつとな恋話してたんだ、恋話。だから、全然はかどらない」


「人のせいにしないでーっ」




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