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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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うんめいとは

最後の部屋を訪れた時には、日も傾き始め寒くなってきていた。むつはダウンジャケットのチャックを上まであげ、袖を引っ張り手を隠している。


「寒くなってきたな…大丈夫か?」


「うん、大丈夫。けど、寒い」


室内に入っても寒く、むつの吐く息は白い。


「ここが1番、広さはあるな。建物自体は築年数が経ってるから、古い方かもしれないけど」


「うん。でもエントランスは清潔だったし、内装も綺麗だし…何か一軒家みたいな感じ」


「あぁ、そうだな。上下しか接触してないからな。建物としては1つだけど、隣との間隔空いてるからな」


山上の説明通り、隣の部屋との間にはなぜか、2畳ほどの間隔が設けられている。


「ま、物置スペースだな。廊下に面してるけど、ちゃんと天井までの柵もあってドアがついてるからな。ベランダと繋がってるから、わりと便利には使えると思うぞ?」


「何を置いても良いの?」


「人の迷惑にならない物ならな。あ、ペットはダメだぞ?植物とかならいいけど」


「…プランター栽培しようかしら」


「あ、そういうの有りかもな」


ふむ、とむつは下唇を撫でながら、真剣にキッチンをチャックしている。広々としたキッチンには、引き出しスペースも広く収納性はかなり良さそうだった。


「オール電化?」


「だな。お前は料理するなら火のが好きだろ?でも、前に小火騒動を起こしてるからな…俺としてはこっちのがいいと思うぞ?」


「え、そんな事あったんですか?」


「あぁ。ちょっと忙しかったり、むつも体調崩したりが重なって…煮物だっけ?を火にかけたまんま出社して…ってのがあったな」


「そんな事もあったね…」


へへっとむつは笑っていた。


「けどな、むつ。ここは、1時間以上だっけかな?時間が経ったら勝手に消えるようになってるんだ。だから、前みたいな小火騒動は回避出来るぞ」


「そうね。掃除も楽だし、3口もあるし台も広いし…」


むつはキッチンを丹念に見てから、奥に入っていった。西原と山上は、玄関で立ち止まっている。


「何か、あったのか?さっき」


「…鈴を気にしてましたけど」


「それでか。あいつ、何だかんだ引きずるタイプだよな。ま、元同棲相手が絡んだ事が起きた直後だし仕方ないか」

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