表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
44/1310

あこがれとそうぐう

篠田が出ていくと、むつは起き出した。眠たそうな顔をしつつも、腕にはこさめをしっかり抱いている。


「おはよう。昨日かなり遅くまで何してたんだ?」


「おはよ。んー?まぁ、ね」


冬四郎のいれたコーヒーを飲みながら、むつは欠伸をしている。


「何かさ…篠田さんとしろーちゃんが絡む仕事って、寝不足と怪我、体調崩すがつきもので、嫌んなる時あるよ」


「随分な言いぐさだな」


こさめを抱いたまま、むつは椅子に座った。トーストにたっぷりと、苺ジャムを塗り出してくれたのをむつは半分に千切った。


「こさめさんも食べる?」


「猫にはダメだろ」


「ダメかな?けど、こさめさんならねぇ」


むつは指についたジャムを舐めながら、しきりにこさめに話し掛けている。冬四郎はそんなむつは不思議そうな顔で、眺めていた。


「今日もコレクション引っ掻き回すのか?」


「んんぅ」


口にトーストをつめたまま、むつは首を振った。ゆっくり噛み飲み込むと、唇のジャムを舌先で舐めている。


「今日は家中引っ掻き回す」


「は?」


「探さなきゃいけないものがあるの。しろーちゃん予定なんてないでしょ?手伝ってね」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ