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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あこがれとそうぐう

冬四郎と篠田が眠りにつき、枕元に居るこさめもくぅくぅと寝息をたてている。むつは、それでも起きていなくてはと思いつつも、それにつられるように眠りについてしまった。


だが、ふと枕元のこさめが起き上がる気配がしてむつは目を覚ました。


寝返りをうつふりをして、こさめを見ると、じっと何かを見ていた。むつは篠田の方に視線を向けた。今夜はまだ、何も起きていないようだった。


寝たふりをしながら、昨夜現れた霊を待っていると、それは不意に現れた。


どこから出てきたのか分からなかった。だが、やはり並べられている物とは違う物のようだった。


注意深く観察していると、むつは何か知っている物だという事に気付いた。だが、それが何なのか分からない。


そして今夜、その霊は篠田ではなく真っ直ぐにむつの所にやってきた。近くで、じっと見られている気配がひしひしと感じられる。


篠田も冬四郎も当然の事ながら、何も気付かないまま、ぐっすりと眠っている。


むつがうっすらと目を開けた時、すでに霊の姿は篠田の枕元に移動していた。


「投げて‼」


霊は篠田に覆い被さるようにして、身をかがめていた。今もにも額同士がくっつきそうだった。


むつはすぐ耳元で聞こえた声に、従うように札を投げた。

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