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なやめるおとめ
昼時の混む時間が終わったのか、遊園地内のレストランは空いていた。
「えー?むつ食欲ないの?」
「へ?」
「全然食べてないよ」
ランチプレートを注文していたむつは、半分近く残して居た。こさめは自分のきれいに何も残ってない皿とむつの皿を見比べていた。
「アイス食べたしかな?」
「ふーん?昨日もあんまり食べてなかった気がするよ?お腹痛い?」
「そんな事ないよ。気にしすぎじゃない?」
むつは膝に置いていたナプキンで口元を拭うと皿を隠すように、覆った。
「昨日はむつさんと夕飯何にしたの?」
「たこぱしてあひーじょしたの」
「たこぱ?あ、たこ焼き?とアヒージョって…すごい組み合わせだね」
「丸いくぼみがあるのでやったの」
こさめが篠田に説明していると、冬四郎がたこ焼き器あるのかとむつに聞いた。むつは、こくりと頷いた。
「ねぇねぇむつ、次どこ行く?」
「次か…こさめ絶叫系ダメだもんね」
「だって、むつが手離させたからね‼落ちるときに万歳とか意味分かんない」




