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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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なやめるおとめ

電車を乗り継いで、むつとこさめは遊園地にやってきた。平日だからか人はそんなに多くはない。


むつとこさめはパンフレットを開いて歩きながら、先ずはどこから行こうかと話している。


「ん…こさめって絶叫系乗れるっけ?」


「ぜっきょーけーって何?」


「んーと…スピードのある乗り物?ま、試しに怖くないっぽいの乗ろっか」


2人は手を繋いでぱたぱたと走って、ジェットコースター乗り場に向かっていった。


「むつ、本当に乗るの?ぐるぐるしてたよ?落ちるよ?」


「落ちないよ。ベルトするもん」


運良く先頭の席に乗れたが、こさめはすぐにでも降りたそうな顔だった。乗る前にジェットコースターが、走ってるのを見せた時には面白そうと言っていたが、いざ乗るとやはり怖いらしい。


こさめにベルトつけてやり、安全バーを下ろした。発車ベルが鳴り、かたかたとゆっくりレールを上がっていく頃にはこさめはむつの手をぎゅうぎゅうと握っていた。少し爪が出ていて痛かったが、むつは我慢していた。


「あ、落下するよ」


頂上付近にやって来ると、目の前にはもうレールがないように見えた。


「ひっ‼」


「あ‼」


頭の上に、ひょこっと猫の耳が飛び出したのを見付けたむつは慌てたが、どうにも出来なかった。

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