なやめるおとめ
むつはバイクを押しながら、ゆっくりと駅に向かって歩いていた。バイクを押しているから、大通りは避けて人が少ない道を選んでいる。
駅に着くと、駐輪場にバイクを預けてむつは改札の前できょろきょろしていた。電車が到着して、人が出てくるとむつは大きく手を振った。
「こさめーっ‼」
「あ、むつーっ‼」
改札に切符を入れるのを忘れたのか、出ようとしたこさめの前で改札は閉まった。こさめは、恥ずかしそうに笑うと戻って切符を入れた。
「よ、迎えに来たよ」
「ありがとーっ‼直弥が1人で電車乗っていっておいでって言ってくれたの‼初めてでドキドキしちゃったよ」
「だろうね。大丈夫だった?」
「うん‼で…どこ行くの?」
「先ずは買い物かな。服とか靴見に行こうよ。んで…外食する?あたしがご飯作っても良いけど」
うーんと悩んだこさめだったが、買い物行ってから決めると言った。むつも頷くと、こさめと手を繋いで買い物をする為にショッピングモールの方に向かっていった。
ついこの前も会ったばかりの2人だったが、話すことは山ほどあるのか、楽しそうに会話をしながら、色々な店を見ていく。
「ねぇ、新しい下着見たい」
「いいよ。篠田さんからてぃーの許可が出たって事かしら?」
「試しに買ってみたら?って言われたよ」
むつとこさめは、くすくすと笑い合いながら下着屋に向かって歩き出した。




