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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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うたげ

「結界が食い破られる…来るよ」


むつはじりっと後ろに下がった。冬四郎の暖かい背中に、当たると少しだけ安心出来るような落ち着いた心地になれた。


「む、むつぅ…何か大量じゃない?」


「大量よ。遥和さん曰く床を埋め尽くす程だとか…」


こさめは篠田と背中合わせになりながら、きょろきょろとしている。耳が良いから、どこから来るのか分かるようだ。だが、きょろきょろしてるという事は完全に囲まれてるという事だろう。


「足場無くなりそうっすね」


「あ、だから掃除機か?間に合うのか?」


祐斗は西原と背中合わせになっているが、酒のせいなのか何故か2人とも余裕そうだった。


「間に合わせて欲しいな」


「むぅちゃん、来たよ」


京井が言うと、障子を破って黒い波のような物が押し寄せてきた。むつは声も出せずに、それを見ていた。


「もーいやっ」


袖から出した何枚もの札を手に持ち、扇子のように広げると、飛んでくるゴキブリをむつは叩き落とした。


ぱんっと言う大きな音と共に弾かれ落ちたゴキブリを京井が、掃除機で吸い上げていく。


「デカいな…栄養摂取しすぎか?」


冬四郎も掃除機を持ち上げて、吸いながら文句を言っている。



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