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あこがれとそうぐう
「で、俺に何をしろと？」
「うん。篠田さんのコレクションを片っ端から調べるから手伝って。触りたくない物も多そうだし」
携帯灰皿に吸殻を入れると、冬四郎は凄く嫌そうな顔をした。
「どういう意味でだ？」
「あーそうねぇ…篠田さん、よくこんなのと生活してるよね‼今まで平気だったのがむしろ奇跡でしょ‼って意味のやつ」
「それ…俺も嫌だ」
「しろーちゃんは大丈夫だよ。だって、分からないでしょ？」
むつも最後の一口を大きく吸うと、煙を吐き出して携帯灰皿に吸殻を入れた。
「こさめちゃんの方がなぁ…」
ぶつぶつと言いながらむつは、部屋に戻っていった。冬四郎はすでに、手が汚れてるかのように、その手を見ていた。
