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ゆめのうち
「そりゃ見れば分かる。何を探してたんだ?」
「ん、んー?ちょっと出てくる。颯介さん体調悪くて帰るなら連絡頂戴。けど、居れるなら戻るまで待ってて欲しい…あ、夜は予定なし?」
「うん?うん、予定はないけど…どこに行くの?」
「実家」
むつはそう言うと、倉庫に戻って上着とヘルメットと鞄を持ってきた。上着を着て、髪の毛を縛り直すと、何しに行くのかも言わずに出ていった。
「何だ、あいつ」
「さぁ?」
颯介と山上はむつが出ていったドアを眺めていたが、眺めていても答えが出るわけでもなく、それぞれ仕事を始める事にした。
仕事を始めると言っても、そんな大してやる事があるわけでもなく、颯介は事務処理を山上は競馬新聞を広げていた。




