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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ゆめのうち

高橋もすぐにむつの声だと分かったのか、睨むように見ていた。むつは溜め息をつきながら、高橋の方を見た。


「颯介さん強いよ。それに優しいし」


ふふっとむつが笑うように言うと、高橋は颯介に視線を戻した。颯介は、じっと見られて居るのが嫌になってきたのか、困ったような笑みを浮かべた。


だが、それ以上は何も言わずに剣道場に戻ると防具を片付け、竹刀を袋にしまうと道場から出ていった。


「むっちゃんっ」


肩から力を抜いた颯介が、とがめるようにむつに声をかけると、むつはくすっと笑った。


「喧嘩するかと思ったのにな」


「させたかったみたいだね」


「ま、ギャラリーも楽しみにしてたんじゃないかな。だから、誰も練習を再開させないんでしょ」


くすくすと笑うとむつも剣道場に戻っていった。颯介は、そんな意地悪そうなむつの後ろ姿を眺めていた。

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