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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あこがれとそうぐう

奥のソファーに座っていた、がたいの良い爽やかな雰囲気の男が、顔をあげて微笑んだ。目尻による笑い皺が、優しそうな印象を与える、そんな男だった。そして、無言で向かいに座っている男を見ていた。女は、軽く頷いて哀れむような目をした。


「むぅには分かんねぇわな」


視線を感じたのか、もう一人の男が振り向いた。無精髭に眼光鋭い40代とおぼしき男が、頭をかきむしった。


むぅと呼ばれは女、玉奥むつは、やれやれといった感じで肩をすくめた。そして、顔を引っ込めると先程まで仕事をしていたデスクを通りすぎ、奥まった簡易キッチンに向かった。


先日、ようやく買った電気ポットに水を入れてスイッチを入れた。その間にマグカップを3つ出して、インスタントコーヒーの粉を瓶から直接、とんとんっと叩いて入れた。


ポットの中の水が早くも、こぽこぽと音をたてて湧いてきた。むつは、沸騰直前でスイッチを切ると、勢いよくお湯を注いだ。


濃さがバラバラだったが、色味に差はないと判断し、それを持って男たちの所に戻った。

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