よっつのこわい
「お前、雷ダメだったか?」
「そんなに凄くダメじゃないけど」
「鳥肌立ってんぞ?寒くなってきたか?」
櫛を置くと、冬四郎はシャツを着た。そして、近くに丸めて置いてあった上着を取るとむつの肩にかけた。
「ありがと…けど、この鳥肌は寒いより。何か、何だろうね近くに何か居る気がする」
「嫌な感じか?」
むつは首を傾げた。
「分かんない。けど、少しずつ近付いてくるのが何か嫌かなっ」
話してる途中で、かっと光った。むつの肩もびくっと揺れた。数秒後に地響きのような音が響いた。雷はかなり近くまで来ているようだ。
「近いな。なぁトリートメントってどうやってつけるんだ?」
「何プッシュかして掌に出して伸ばして。で、全体に伸ばすようにつけて、根本にはつけなくていいから」
雷もむつの言う何かがあまり気にならない冬四郎は、瓶の蓋を開けると掌にトリートメントを出して両手につけた。
「良い匂いだな。いつも、これの匂いがしてたのか」
感心したように言いながら、髪を真ん中で半分にし馴染ませるようにトリートメントをつけていく。
冬四郎がむつの言われた通りに、黙々と作業をしている間にも何度か光り、そのたびに轟音が響いた。




