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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ちぇんじんぐ

「お互いの指輪を同時に抜き合えば取れる」


「え?」


「そんだけ?」


化け狸は、こくりと頷いた。京井、颯介、山上は化け狸の言う事が信じられないといったのを隠そうともせず、化け狸が逃げないように囲っている。


「試そうか」


「とりあえず…そうですね」


祐斗(むつ)とむつ(祐斗)は、お互いの手を取った。


「いっせーのーでっ」


二人は小指にはめた指輪を同時に引っ張った。すると、指輪は何の抵抗もなくするっと指から抜けた。指から完全に抜けると同時に、むつと祐斗の身体がぐらっと揺れた。


倒れそうになったむつを西原が、祐斗を冬四郎が腕を伸ばして受け止めた。


「おいっ‼大丈夫か?」


くったりとしたむつを西原が、軽く揺さぶった。


「うー気持ち悪い…揺れる揺れる」


むつは、掌を見せて、止めてくれとジェスチャーをした。西原は揺さぶるのを止めて、背中に腕を回したままむつをゆっくり座らせた。


冬四郎もくったりしている祐斗を、座らせると目を開けるのを待っていた。


「吐きそう…」


祐斗はそう言いつつ目を開けた。ぼやけた視界が、徐々にクリアになっていくと、目の前に冬四郎の顔があった。瞬きを繰り返しながら、祐斗は少しずつ頬から耳にかけて顔を赤くしていった。

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