ちぇんじんぐ
後ろを歩いていた面々は、むつ(祐斗)と颯介に追い付くと一緒に歩き出した。
「何か分かったんですか?」
「んー?分からない」
期待をしていたのか、むつ(祐斗)は明らかにがっかりしている。
「ねぇ、2人は何も感じない?」
「俺は何にも」
「俺も特には何も感じないっすね」
祐斗は下唇を撫でながら、ふーんと唸っている。
「分からない事って嫌いだ。それにしても…何かだんだん慣れてきたって言うか、しっくり来るようになってきたのが怖いな」
「それ、俺もです」
「指輪なんか買わなきゃ良かったのかなぁ」
祐斗が、ぼそっと溜め息をつきながら言うとむつ(祐斗)と颯介は顔を見合わせた。
「そんな事ないでしょ?むっちゃん、あんまりアクセサリー類しないしたまには良いんじゃないの?可愛いって思うものを身に付けるのは、女の子の楽しみの1つでしょ?」
颯介がそうフォローをするも、元気のなくなってきた祐斗は、また溜め息をついた。
「けどさぁ、買わなきゃこんな事にはならなかったよ?入れ替わっちゃうし、何でかキレたしろーちゃんに本気で投げられるし。散々じゃね?何これ!!あたしが何したっつーんだよ‼」
「むつさんキレた」
「情緒不安定みたいだね」
元気がなくなったと思ったら、怒りだし祐斗を見てむつ(祐斗)と颯介は、やれやれと笑った。




