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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ちぇんじんぐ

早々に練習を終わらせ、ゆっくり話をするべく場所を変える事にした7人は、ぞろぞろと駐車場に向かった。


祐斗はようやく泣き止んできたのか、鼻をすすっている。祐斗の隣にはむつが、寄り添うようにぴったりとついている。


ふと祐斗は何を思ったのか、篠田の袖をつんつんと引っ張り小声で言うと何かを話していた。


冬四郎と山上の車が見えてきた。すると、冬四郎の車から人が降りて、駆け寄ってきた。すらっとした女性は、篠田の胸に飛び込むようにして抱き付いた。


それを見て、祐斗むつと冬四郎以外が驚いたように固まっている。


篠田に抱き付いたのは、篠田の飼い猫で猫又になった、こさめだった。こさめは、祐斗に視線を定めると、とことこと近寄った。


「むつ?」


「そう…こさめさんは分かってくれるのね」


またしても祐斗は泣きそうになっている。


「どうしちゃったの?可哀想に…こんな、ちんちくりんの身体になっちゃって」


ちんちくりんと言われ、むつ(祐斗)はあからさまにショックを受けていた。


「よしよし…それにしても直弥以外は不細工ねぇ」


こさめは値踏みするように、男たちの顔を見て鼻を鳴らした。


祐斗むつと冬四郎はこさめの事を知っているから、何も言わなかった。むつ(祐斗)と颯介と山上は話には聞いていたが初めて見るせいか呆然としている。


「篠田さんの彼女さんは気の強いんですねぇ。でも、おきれいな方ですね」


何も知らない西原だけは、こさめを篠田の彼女と思っているようで、興味津々といった様子だった。

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