表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
131/1310

ちぇんじんぐ

祐斗は朝からむつが電話で、何をわけの分からない事をと思いつつも起き上がった。そして、今日はボクサータイプだったかな、と寝巻きのズボンを引っ張ってみようとしたがなかった。


「ん?あれ?」


ズボンははいておらず、白い足が見えている。そして、うつ向いた時に髪の毛がぱさっと顔にかかった。


「えっ?えっ?」


頭に手をやると、するっとした艶のある髪に触れた。髪を触りながら手を下ろしていくも、なかなか毛先にはたどり着かない。


『ねぇ目が覚めた?』


電話ごしのむつの声は、こんな声だったか?と祐斗は思いつつも自身に起きてる変化に驚いていた。


「何か髪の毛伸びてて…髭もない」


祐斗は顎の下を撫でてみた。


『いや、あんた…髭薄いでしょ?ちょっと指先に触れるかな程度しかないし』


「何でむつさんがそんな事知ってるんすか?」


『聞きたい?』


祐斗は聞きたくないと思いながら、立ち上がりカーテンを開けた。窓ガラスに映る、見慣れた人、ちょっぴり好意を寄せている人、むつの顔があった。


「聞きたくないです…けど、俺…むつさんの顔を見ながらむつさんと電話してるんすか?」


『そう。あたしは祐斗の顔見ながら祐斗と電話してる』


「何がどーなってるんすか?」


『とりあえず今から行くから、そっちに。オートロック開けれるけど…玄関開けれないから起きといてよ‼すぐ行くから‼何もしないで、何も見るな‼分かったか!?』


「あ、はい…」


祐斗が返事をするとむつは電話を切った。祐斗は携帯画面には、通話相手の名前が谷代祐斗と表示されているのを見た。


「俺は俺と電話をした、のか?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ