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みなうちに
腹も膨れた4人は、ぞろぞろと居酒屋を後にした。半分は山上持ちで後は3人で出す事にしたが、むつは小銭を出した程度だった。
「…ご馳走さまです」
「何だよ、不服か?」
「だってお昼もご馳走になってるんだもん。流石に悪いと思う…」
「むつの分なんて大した額じゃねぇだろ?まぁこれで、俺からのホワイトデーって事で」
「あんなチョコだったのに?」
「また何か作ってきてくれたらいい。チョコはもういいぞ?お前のチョコは失敗率高いからな」
「なら今度、お弁当作ってくる‼」
「お、それは嬉しいな。頼むよ…さて、帰るか。寒いから一瞬で酔いも冷めたな」
「うん、寒い。出る前におトイレ寄ったのに、またすぐにでも行きたいかも」
むつはすでに寒さでか、頬が赤くなっていている。手袋をしていないむつは、コートのポケットに手を突っ込んで、山上と並んでゆっくりと駅に向かって歩き出した。




