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みなうちに
片付けのついでに掃除もと雑巾とバケツとを渡された西原だったが、むつと一緒だからなのか、文句は言わない。それどころか率先して動いている。
「…家は綺麗じゃないくせに、こういう所では結構しっかりやるのね」
「家なんて俺しか居ないからな。ここは、むつが働く場所だし、こいつらが過ごす部屋だろ?」
「飼育委員とか向いてるタイプ?」
「かもしれないな。むつはいい奥さんになるよ。家事は得意だもんな」
「…かなぁ?片付け嫌いだけど」
「お前ん家が汚くなってた記憶ないぞ?」
「誰か来る前は片付けてる。ってから先輩が急に来た事なんてないでしょ?」
「今度は突然行くかな」
「居留守でーす」
くすくすと笑いながら、そんな会話をしつつむつは箱に入っている物を、見慣れた位置に戻していく。西原はその前にと、棚を綺麗に拭いていく。しっかり分担しているからか、片付くのも早い。




