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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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みなうちに

「とりあえず、むつコーヒー頼む」


「はーい」


警官たちがようやく居なくなると、山上はどかっとソファーに座った。むつは冬四郎と西原の分も入れて、ソファーにちょこんっと座った。


「…で、お前らはいつまで居るんだ?いても仕方ねぇだろ?何か出来るでもねぇだろうに」


「いや、まぁ…そうですか?」


人が関係していない事件ならば出る幕はないと分かっていても、冬四郎と西原は腰を上げない。


「何だ?」


「山上さんが元刑事として動くのであればお手伝いがしたいなと思いまして」


「久しぶりに見たいですから」


へへっと冬四郎と西原は揃って笑っている。山上はじろっとむつを見たが、むつは何も言っていないと首を振るばかりだった。


「何で俺が動くと思ったんだ?」


「だって、むつは能力使えない。湯野さんと祐斗君は休み。ってなれば、働くのは山上さんだけじゃないですか。そうに違いないって宮前さんと話してたんですよ。ですから…」


元部下だからなのか、西原は山上からの指示を貰いたいと言わんばかりに、嬉しそうにしている。冬四郎もどことなく嬉しそうであり、そんな2人を見ながら犬っぽいなとむつは思っていた。そんな2人を見ているからか、普段なら勝手に動くむつであっても、山上からの指示を受けて動きたいなという気持ちになっていた。


むつ、冬四郎、西原の期待のこもったような視線を向けられている山上は溜め息を漏らした。むつの期待と冬四郎、西原からの期待は違うが、山上も嫌な気分ではなかった。

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