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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あまいゆうわく

「それは後でにしましょうか。部屋片付けないといけませんよね。菜々さんも服着てください」


祐斗は素っ気なく言うと、片付けなくてはならない部屋を見回した。菜々もつられたように見ると、床には水溜まりのように、壁にはべったりと茶色い液体がへばりついている。


「うわぁ…むつ怒りそう。てか、あれ?むつは?こさめさんも居ないし…」


今頃になって、むつもこさめも居ない事に気付いた菜々は、不安そうに部屋を見回している。祐斗が2人なら、と玄関の方に続くドアを指差した。


「むつ?」


「…怒らないわよ」


がちゃっとドアを開けてむつが入ってくると、菜々がほっとしたように微笑んだ。そして、ぱたぱたと駆け寄っていく菜々を見て、祐斗は複雑そうな顔をしていた。


「何で廊下に居たの?寒いのに…」


「篠田家の夫婦喧嘩の仲裁に」


「いえ、むつさんは笑いながら見てるだけでした」


後に続いて入ってきた篠田が言うと、むつはふふっと笑った。菜々は入ってきた冬四郎と篠田が、頬に見事な引っ掻き傷を作っている事に驚き、目が離せなくなっていた。

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