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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あまいゆうわく

むつは今起きている事が分かった。祐斗も菜々が偽物だと気付いたからには、完全にとは言わずとも気付いているだろう。


祐斗のとった行動がどうであれ、菜々にとって嬉しくないはずがない。こさめを溺愛する篠田も、妹を可愛がる冬四郎でも、目の前に居るのが偽物だとは気付いていないのだ。こうも分かりやすい比較まである。菜々にとって、プラスの作用にならないはずがない。むつはそう思っていた。


そう思いつつ、手を伸ばしてみた。ぺたりと触れる物があり、まだここからは出れないという事が分かる。焦りはしないが、気にはなる。むつは菜々を見た。


見えない壁に触れながら、いまだに悩んでいるようだった。もう一押しあれば、いいのかもしれないが、それをしては押し付けになる。菜々の事であれば、結果がどうなるにしても菜々に決めて貰わなくてはいけない。


祐斗は菜々を泣かせるような事はしないはずだが、それは誰にも分からない。菜々が泣く事になるなら、次の日が仕事だろうが何だろうが、むつは朝までだって付き合うつもりでいる。その時には、こさめだって付き合って愚痴で盛り上がりを見せるに違いない。

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