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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あまいゆうわく

店を出てぶらぶらと歩きながら篠田は、ふっと気になった事を冬四郎に訪ねてみた。数日前、宮前家が巻き込まれた事に関しては、篠田も聞いていた。現職刑事、警察署署長の身内が次々と襲われた事は、かなりの話題にもなったからだった。結局は犯人は見付からず、晃の言い分があってか、警戒するしかないという程度になっている。


警察組織内で本当の事を知っているのは、関わった西原をおいては篠田だけだった。その篠田とて、簡単に結末を冬四郎から聞かされているくらいにすぎない。


「…むつさんの能力は戻ったのかな?」


「いえ…あ、いえ…分かりません。能力を使っていたようにも見えましたが…むつは何も言いませんから、俺も聞かない方がいいかと思って…」


「そっか…怪我の方も酷いようだから、早くよくなってくれるといいな」


篠田の言う事には冬四郎も同感だった。何があって、どうなったにせよむつには、むつの日常を取り戻して欲しかった。ついこの間の大変な出来事を思い出しながら、冬四郎はある事を思い付いた。むつが自ら能力を使っているように見えた時、むつがした事の結果、無いものを探すように時折、首元を触れては寂しそうにしている。

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