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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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あまいゆうわく

篠田を冬四郎を呼び出して呑みに出掛けた事など、知りもしないむつはボウルにお湯を張って、ゆっくりと湯煎してチョコレートを溶かしていた。そうすると、部屋の中に濃厚で甘い香りが漂い始めた。


むつは作り方を確認しながら、小さく切ったバターも加えて、ゴムベラでゆっくりかき混ぜていく。卵と生クリームも加えると、むつはほんの少しのブランデーを入れた。香り付けの意味と、大人向きになるだろうとの事だった。


湯煎にかけてチョコレート液を作りながら、オーブンを温めてお湯も沸かして、型にオーブンシートを綺麗に敷いたむつは、これなら成功する事間違いないと自信を持っていた。型にチョコレートを流し入れ、ボウルに残った分を指ですくいあげて舐めたむつは、甘ったるいが微かにするブランデーの香りに、にっこりと笑みを浮かべた。そして、これを渡す相手が喜んでくれたらいいなという思いをこめていた。


むつは相手の事を思いながら作ったチョコレート液の入った型を、お湯の張った鉄板に置いた。そして、そっとオーブンに入れた。後は焼けるのを待つだけだ。難しそうだと思っていたが、意外と簡単に出来上がりそうだ。

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