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あまいゆうわく
「祐斗君は、もしかしてむっちゃんから休む事を聞いてなかったかい?」
「え?あ、はい…たぶん…何かに巻き込まれたわけじゃないって事ですか?」
「そんなに毎日のように、何かに巻き込まれるほど、むつはトラブル吸引体質じゃないぞ」
山上が呆れたように言うと、それもそうかと祐斗は思った。だが、否定は出来ない。むつの周りには、人ではない者も多い。その者たちが、何かしら問題を持ち込む事だってある。それを知っているだけに、むつが休んでいる理由が気になって仕方ない。
「むっちゃんは用事があるって言ってたから、何かあったわけじゃないと思うよ」
「…用事っすか?」
「何の用事かは聞いてないけど…」
むつが用事というなら、何か予定が出来たという事なのだろう。それも仕事を休むような予定が。
「今まで、むっちゃんが用事でって急に休んだ事なんてありましたっけ?」




