表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
1134/1310

ごじつ

「眠そうだな?久しぶりの実家で夜更かしだったのか?」


『もう…誰のせいで寝てないと思ってるのよ』


「え?」


『先輩の事を考えてて寝てないの』


自分の事を考えてて寝てないと言われ、西原はどきっとした。むつの口から、そんな言葉が出るなんて思わず、どう反応したらいいのか分からない。


『朝、祐斗から何も聞いてないでしょ?』


「え?え?な、何も…」


祐斗にむつは何かを話していたのか、それよりも祐斗が泊まった事を知っているような口ぶりに西原は、戸惑いを隠せなかった。


『何も話してないので、って連絡きたし…全く仕方ないわね。祐斗が最後までしなきゃいけないのにさ』


ぶちぶちと文句を言っているが、その言い方は本気ではないようで、どこか楽しそうな響きさえ含んでいた。


『片車輪とは会った?』


「あ、あぁ…お前何でそんな事知ってるんだ?祐斗君から聞いたのか?」


『ってよりも、夜中に祐斗から電話があってね、あたしが片車輪を呼びに行かせたの』


「………?」


画面に写っているむつは、少し困ったような顔をして首を傾げている。そんな反応の意味が西原には、さっぱりと分からない。だが、今朝の祐斗の反応や片車輪が居た事から、何かがあったんだとは推測出来ていた。


『…簡単に言っちゃうと、身体を欲しがってた沢山の人魂が先輩にたかってたって事なんだけどね』


「…はぁ?」


意味が分からないという顔の西原に、むつは苦笑いを浮かべるしかないという感じで、ふぅと溜め息をついてみせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ