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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ごじつ

「何でや?」


『…能力使えない。だから、片車輪に来て貰ったの。何とか考えてくれない?代わりになる物とか、蹴散らす事だけじゃなくて寄り付けなくなる方法を』


むつがさらっと言うと、片車輪は驚いたように目を見開いていた。むつが拐われて以来は、百鬼夜行の時に会ったが、それもちょっと一緒だっただけの話だ。一緒に呑んだという犬神の京井や世間話をする西原からも、何も聞いていなかったのかもしれない。


「そうか…まぁそれならしゃあないな。使えなくなる時もあるわな…しっかしまぁ寄り付かなくなる方法か。西原君が1回死んだってのも初耳やったな。でもそれが元で、人魂が身体を手に入れられると思ってんやったら…しっかり定着させるか、人魂を寄せ付けないようにするしかないんやけど」


『定着はしてるはずなんだけど…隙があるなら、寄せ付けない方法を考えるしかないわよね』


「せやな。魂どうのは、わしにもよう分からんしな。海神様か犬神さんにでも聞いてみるしかないな…で、寄せ付けない方法か。ん?でも何で今になってなんや?それまでは大丈夫やったんやろ?」


『たぶん…ね、祐斗。旅行行った時も変なの寄ってきてなかったでしょ?』


「そうですね…同じ部屋に寝てましたけど、こんな事はなかったので…それまでは何か持ってたんでしょうか」


『………』


むつが考え込むように黙った。西原が死ぬ原因となった出来事の事などを、思い出しているのかもしれない。


「ま、しゃあない。西原君の周りのをとりあえず、蹴散らしたるから…待っときや」


片車輪はそう頼もしく言うと、祐斗を下がらせて、ずかずかと部屋の中に入っていく。

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