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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ごじつ

寝息を立てている西原を見ていると、すうっと何かが動いた。祐斗はぎゅっと携帯を握りしめた。そして、何がやってきたのかと目を凝らして視ていた。


何がやってきたのかと、現状を把握する為にも祐斗は息を殺すようにして身動きせずに見ていた。不可解な物が視えたとしても、1人でだけだとしても、こうしてある程度落ち着いていられるのは、慣れてきたからなのか、それとも自信を持ってきた証拠なのか。祐斗はただ西原と西原の周囲を注意深く見ていた。


祐斗に見られてると知りもしない西原は、うなされてはいるが起きたりはしない。そして、西原の周りに集まっている物たちも祐斗には目もくれない。ただ、西原の顔を覗いているようだった。


白っぽいもやのような物は、だんだんと増えていくと西原の周りを取り囲んだ。祐斗には、西原を取り囲んでいるそれが何なのか判断が出来なかった。


能力が使えないとしても少しは視れるむつが、この場に居てくれたらどんなに心強いかと思った。だが、むつは居ない。西原に何か起きているのだとしたら、自分1人で対応しなくてはならない。そう思うと変に力が入るのか、握り締めていた携帯がみしっとなった。


白っぽいもやのような物は、西原を取り囲んでは居るが何をしようというつもりなのか。ただ、居るだけのようであったが、ぼそぼそと声が聞こえてくる気がした。西原は眠っているから、無意識のうちにその声を聞いているのか、苦しげにうなって寝返りを打った。

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