現在地
あちらから そちらへ
あの駅から その駅へ
あの部屋から その部屋へ
変わらないのは 私だけ。 変われないのは 私だけ。
今朝駆けていったその路は 暗く何処までも延びて見えた
今朝駆けていったその私 変わらぬ面で帰っていく
空気が 私の頬を刺す 飛び散る声が 煩わしい
今日も それは変わらない
今日も 私は変われない
不快で潰れたこの胸は 今日も侘しさを吐き出した
「一人に慣れていくことが 成長するってことなんだ」
言い聞かせながら、否定した言葉。
何時までも私は成長できぬまま ―――――――…………
何処に居ても きっと変われない
何処にいたって同じなら 何処に居るかさえ分からない
あちらから そちらへ
何を以て 進んだと私は 思えるのか
何があれば この侘しさは きえるのか
暗く広がる途の向こうへ 私は空気に溶けていく
進む術が 見つからない
読んでいただき、ありがとうございました。