博士と助手と大発明 発明しない理由 作者: 風木守人 掲載日:2012/06/25 助手は出かける前に雨雲を見たかのように言った。 「ずっと聞きたかったんですが」 博士は咳払いをしてから、 「どうしたんだい?」 「博士なら、発明で世界を滅ぼせるんじゃないですか?」 「……」 博士はちょっと考えた後答えた。 「ああ、出来るよ」 「じゃあ、どうして試してみないので?」 「どうして、と言われるとね」 博士は考えてから答えた。 「強いて言うなら……」 「はい」 「人間は私ごときに滅ぼせない。と信じているからだよ」