表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとぎばなし ― ここまで ―  作者: ぽすしち
北の領土

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/146

出る気


 シモベのイカズチが、ぐう、とうなって首をふり、立つ。

「きよる。 きのうとおなじ、あのバケモノがくるぞ。  ―― が、きのうよりも『気』をためておる」


「だろうな、兵を喰ったなら、とうぜんだ」

 スザクのいつもの率直な言葉に、コウドのあしもとにすわりこんでいた若い兵が、びくりと顔をあげた。

「スザクさま、言いすぎです」シュンカのたしなめる言葉に、そうかすまねえ、と謝るようになった坊主をみたセイテツがにやけ、こっちは任せたといって地面にとびおりると、手をつけた地に、一瞬で氷をはった。

 だが、将軍を真ん中に沈みゆく『円』には、《術》がきかずに氷がはらない。

 

 タクアンが、「出る気らしいな」とわらった。



「 っぐ  っごっふ 」

 せきこみだしたワギョクの顔はすでに半分、『黒』となっている。

 

 

 タクアンが手を合わせて将軍の前に立った。

「あんたがそれ以上無理すると、むこうはあんたを喰い破ってでてくるし、そうしたらあんたの《術》をむこうが利用するかもしれしれねえ」だからもういいんだよ、と経を綴りだす。

 ワギョク将軍!とさけんだ兵士がシモベの背からおりようとするのを、コウドが腕をつかみとめている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ