表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとぎばなし ― ここまで ―  作者: ぽすしち
北の領土

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/146

水は西へと

「あんたが隠してるんじゃねえのか?」


 スザクのといに、はっきりとしたわらいがかえった。


「隠すもなにも、あの『ばけもの』に、おれはうまいことつかわれただけだ。 ―― 北の領地は、もともと雪山が多くて土地も貧しい。おれが将軍をついですこしずつ山に溜池ためいけをつくり、その下に田をつくる計画も、はじめはうまくいっていた。 だが、あるときから溜池の水が、どこかへ抜け始めた。 ・・・・」



 どこへぬけているのか調べているときに、西の将軍から、《このごろ西ではわきでる水で山のふもとにいくつかの池が突然あらわれているのだが、そちらの前の冬の雪はそんなに多かったか》と問い合わせる書状がとどいた。



 そうか。水は、西の領地へぬけたか



 あきらめ、また別の場所をみきわめて溜池をつくらなければと頭をなやましていたところに、書状をかえした西から、おもってもみない言葉がとどいた。




『  そちらのため池の水がでたのだから、そこへ、田をつくってはどうか? もちろん刈り入れた作物は、そちらのものとしてけっこう 』


 西の将軍が仕立て、式神としてつかわされた黒い鳥が、山を視察していたワギョクの肩にとまり、そうささやいた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ