表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとぎばなし ― ここまで ―  作者: ぽすしち
東の領土

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/146

アラシの怪我は



 7.




 アラシは南の兵たちと酒盛りをしてえらく機嫌がよかったが、つぎにいくのが東だときいて、きゅうにやる気をなくしたようだった。

 

 なんだよどうした、とセイテツにきかれて、東は水気がおおいからからだに障るのお、とはねをのばしてみせた。


「 ―― おまえらにはじめてうたのも、あのあたりの沼であったろ?」


「ああ、そういえば」

 動けなくなっているアラシを帝の命でさがしだして、助けたのだ。


「あの領地には、他にはいない美味い牛がいてな。それを三日続けて喰いにいったら、槍をなげられた」


「それがあのときの怪我ってことか?」

 どのくいらい喰ったのかとスザクがきくと、十よりうえは数えん、とトカゲのような顔を得意げにうわむけた。

 そりゃ槍も投げられるよ、とセイテツがあきれたようにわらい、アラシは機嫌をそこねたが、シュンカになだめられて、どうにか東の関所近くまでという条件で、背にのせておくってもらった。




 東の関所にはたくさんの兵が詰め、馬車が荷をあらためられたり、人が持つ荷や身元をあらためたりで、こみあっていた。


 かなり手前でアラシに落とされたセイテツたちも、おとなしく順番を待っていると、なにやら言い合う声がきこえてきた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ