ケイテキをさがしに出ることとなる
なにしろあのときは『テング』の助けを得て、どうにか時間をかせぎ、さいごは帝の領域を侵した禁をやぶったことで、天帝におさめてもらおうとおもったのに、思いもせずケイテキがホムラをつかみ、『この世に二度とでられぬ場所』へとひきこみ、事をおさめたのだ。
「 そうか・・・ケイテキは、あのホムラをまたつかうことを見越したうえで、あのとき天帝のところにきていたのかもな」
「いや。よびつけたのはミカドのほうかもしれねえだろ」将軍として、どういうケリをつけるかおもしろがっていたのかもしれねえ、とスザクが顔をしかめる。
たしかにな、とトクジもうなずいた。
「どっちにしろ、帝の中身もケイテキの中身も、おなじくらい『くえねえやつ』だってのは似通ってるうえに、帝はおれたちの仲間じゃねえってのは、はっきりしてるんだ」
だからおめえら、気をゆるめるなよ、と肩をたたかれ見送られた。
高山からは坊主たちが次々とおりてきて、タクアンもきたところで、伍の宮のスザク、セイテツ、シュンカ、それにコウドも加わり、まずは西のほうからまわってみることとなった。
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