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おとぎばなし ― ここまで ―  作者: ぽすしち
ケイテキの中身

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135/146

胸と腹と

残虐描写あり。ご注意を



「 《 キシンとは、オニとはまたちがう生き物か。ふん、中に入るのは無理そうだが、喰うことはできるな 》 」

 ケイテキが割れた顔でわらい、両手で刀をかまえた。




  ぶ ぅ ォっ



 風をきる音がしたときには、サモンのまわした太い刃が、ケイテキの胸と腹を上下に断っていた。


 だが、一度はなれたその胸と腹は、ずれたままでまた重なる。



 口から血ではない黒いものを大量に吐いたケイテキが、恐れと傷みを混ぜた思ってもいない叫び声をあげ、セイテツは、びくり、と身をかためて西の将軍だった男の顔をみる。



 「 っそ んな ばかな 大臣は 人間に手をださぬはずだ 」



 歯を黒く染め、唾をたらしたケイテキが、信じられない者を見る目でサモンをみあげている。


 あれは、元のケイテキだろうと思ったセイテツは、すこし心が痛かった。




 サモンが、ぞくりとするような笑みをうかべる。


「そうだな。あいてが人間ならださぬが、おまえはもう、人ではないだろう?  よくみろ。おれが斬った胸と腹がまた戻りだしているだろう?それに、ハラワタはどうした?血はどこだ?」




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